移動:東京からサンクトペテルブルク
近々サンクトペテルブルクへ行く人へ、有用な話をします。
「S7 Airlines」を指定して、すいている日の東京-サンクト往復を検索すると、ビジネスクラスを片道使って20万円を余裕で切るすてきなチケットが買えます。10時間+2時間弱の乗り継ぎで、10時間の方、東京-モスクワ往復はJALの飛行機です。コードシェアってやつだ。
往復ビジネスだと25万円台、エコノミーだと8万円台くらいかな。skyscannerがあなたを待っています。
JALのモスクワ線は3/28まで成田-ドモジェドボ、3/29から羽田-シェレメチェボに変わります。その切り替わりのタイミングでこの運賃もなくなるようです。お時間の合う方は、ぜひ。
有用な情報は終わりです。成田エクスプレス晩酌の様子を載せちゃうぞ。
成田は深夜便がないので、遅い時間の下り列車はすいてますね。仕事終わりに同行者と合流して、日航成田に前泊しました。90日前の早割にポイントを重ねがけしてツイン2名1室10600円。
さすがに古めなのは否めませんが、清潔でサービスが丁寧で、お部屋も洗面室もだだっ広くてナイスでした。旅の前にスーツケース開き放題はありがたい。
翌朝、ホテルのシャトルバスで成田へ行き、粛々とチェックイン。早めに荷物を受け取れる権、ラウンジ入場権を受領します。すてきなチケットのおかげです。このおねだんでこのサービスは搾取ですらあるかもしれません。
JALの成田-モスクワ線は「SKY SUITE」っていうすてきなビジネスクラスシートを搭載しています。いわゆるフルフラット、真っ平らにできる席で、レベル100のネットカフェ個室という感じ。
下段中央の、ベシャメルソースにキャビアをのっけたやつ、これで永久に泡を飲んでいたかった……。
ビジネスクラス体験についての感想。
席がよい、食事がよい、お酒がよい、のに加え、空港ラウンジが意外に刺さりました。空港内の飲食店でいいじゃないの、と思っていましたけど、「どこで何を食べようかなあ、席は空いているかなあ、空港の食べ物って高いよなあ」と考えなくて済むの、いいですね。独特の快楽でした。
行くべきラウンジは指示されており、入ればビールは冷えたピルスナーが一種類、メニューを読むまでもなく軽食が並んでいる。我々はただ辿りつくだけでよい。回転するレコードをそうっと指先で止められるみたいなやすらかな快楽。旅先のホテルのラウンジで三食取る人はこういう心地よさを感じているのかな、と思いました。
とは言え、長距離エコノミーに耐える体力のあるうちは、この差額を食事やホテルや次の旅につぎこんでいきたいかもなあと思った次第です。そもそも便利さというのは、旅の面白さと真逆の方向性を持つものかもしれません。もちろん、己のタフネスとマゾヒズムに応じて好きな位置を占めればよいのですが……。
JALからの搾取を終えてモスクワへ。
この日は12月27日でしたが、ロシア正教のクリスマスは1月7日にあり、街中まだまだクリスマスまっただなかの様相。そういえばさっき、シャーロックが事件に興奮して「It's Christmas!」と口走っていたなあ。
すてきなチケットのパワーでラウンジへ行き、EFESを飲みます。ロシアの空港なんだからロシアのビールを飲ませておくれでないかい、と思ったけど、そういう場所ではないのだなということが理解されてくる。
EFESと一緒にたべた小鉢おいしかったな。じゃがいもにきのことなす(だったか?)の炒めたのを乗せて、サワークリームとパプリカパウダー。お惣菜っぽい材料なのに見た目華やかでパーティによさそう。
※そういえば、モスクワのドモジェドボ空港、アライバルロビーとチェックインカウンターが同じ階にあります。最初departureの順路だけ見てすぐ二階にあがってしまい、荷物をあずけたいのに行けども行けども保安検査場の入り口ばかりということになりました。四畳半神話体系かよ、と思った。
モスクワ-サンクトペテルブルクはようやくのS7 Airlines便です。S7さん、すてきなチケットをありがとう。
遅延を待つあいだのEFESがおいしく、おなかが満ちてしまっていたこともあり、機内食はパスしたいなあ、紅茶だけ飲みたいなあ、と所望したところ、このようにデザートプレートがやってきました。ありがとう。我々がこのチョコレートタルトをようやく半分食べる間に、隣のロシア人はメインとデザートを完食してテーブルを片付けるところまでいきました。飛行機は元気よく、ときに大胆に揺れました。すてきなチケットをありがとう。
上下左右に揺れながらサンクトペテルブルク着。荷物をひきとる。荷物がレーンをまわりはじめるまで20分くらいあった。
到着ロビーへ出ると、ネームボードを抱えたハイヤーの運転手たちのあいだに、背伸びがちな青年がちらほらと混じっています。背後へまわると、後ろ手に花束を隠している様子。待ち人をさがして、自動ドアがひらくたびに伸びあがります。到着早々ロマンティック・ロシアをがつんと浴びせられた格好です。いいなあ。
我々もホテルのお車をたのんでおりますので、お金の力で迎えにきてくれる人を手配することができますのことよ。さて我々の待ち人はどこかしらおほほ、とスーツケースをひきずってうろうろしましたが、いませんでした。あれ。フライト遅れたせいかな。でも大丈夫です。私には、こういうシーンでスムーズに合流できた経験が未だにありません。いつものことなので、大丈夫なんです。ああ、旅がはじまった感。
*そういえば、Pulkovo Airportで日本円→ルーブルの両替ができると聞き、してみたかったのですが、到着ロビーには有人窓口が見当たらず。
あとから調べると、有人の両替所は①国際線到着ターミナルの手荷物レーンそば、または②3階のチェックインフロア にあったそう。そりゃそうか。
結局ネフスキー大通り沿いのCorinthia Hotelで両替。100EUR>>6500RUB。TTMレートが100EUR>>6900RUBの日に。